誉の日記的物語

日記がてら書きたい事を好き勝手に書いています。 小説を書いており面白い小説がかけるようになりたいと、構成などはちゃめちゃですが書いてます。 読んで頂けると嬉しいです。どんな事でも意見貰えると助かります。

籠り物語

リフト乗り場の近くに立っていた卓の元に、ボーゲンで危なっかしい滑りのスキーヤーが近づいて来た。


「お前もしかして素人なん?」
卓は籠りに来てるぐらいだから、そこそこ滑れるもんだとばかり思い込んでいた。
「何回かやった事あるけど、そんなレベル」
タカシは照れ笑いする。
「よう籠ろうと思ったな、上手くなりたかったん?」
卓にとっては籠り=滑って上手くなるという思考のため、特に意味は無く率直な意見だった。

 

「スキーはした事あったしリゾートバイト楽しそうやったから」
「そういう人もおるんか、寧ろそういう人の方が普通なんかな?」
不思議に思いながらも自分がズレているのかという些細な疑問を抱いた卓だった。

 

「まぁえぇか、滑ろか。リフト乗ろうぜ」
そう言ってさっと乗り場へ向かう。
タカシはおぼつかないスケーティングで必死で卓の後を追った。

二人はトリプルリフトに乗ってファミリーが多い初級コースを滑る事にした。
タカシの滑りを考えると卓にはここ以外に選択肢は無かったのだ。

 

「卓ってプロなん?」

タカシが唐突に切り出した。


「いや、プロは興味ないねん、努力して資格取っても金払わな資格認定されへんし、それって可笑しいやん?スポンサーは有難い事にもらえてるけど」
「えっ!?凄いやん」
「スポンサーなんて頑張れば誰でも貰えるよ。普通の事や」
「そんな訳ない、凄いよ」
「じゃあそういう事でいいよ」
卓は弁解するのが面倒になり、笑いながら軽く流した。

 

卓にとって上手いと言われる事、プロやスポンサーを話題に褒められる事など全く興味が無かった。


もっともっと上手くなりたい、ただ上を目指したい、それ以上でも以下でも無かった。