誉の日記的物語

日記がてら書きたい事を好き勝手に書いています。 小説を書いており面白い小説がかけるようになりたいと、構成などはちゃめちゃですが書いてます。 読んで頂けると嬉しいです。どんな事でも意見貰えると助かります。

籠り物語

外観はかなり立派な木製のペンションだ。
誰もが想像するであろう、これぞペンションといった所か。

 

この年は例年とは比べ物にならないほどの大寒波の襲来により、雪の量は想像を遥かに越えた量だった。
ペンションの玄関前は3mを越える雪壁になっており、ペンションを囲む塀の様な形になり、まるで大豪邸の庭に居る気分だった。

 

玄関の扉を開け
「おはようございます、今日からお世話になる|雪村 卓《ゆきむらすぐる》です。」


挨拶すると共に玄関に置かれた大きな段ボールが目に止まる。

卓がこのペンション生活をするのに必要であろう生活雑貨等を大量に詰め込んだ物だった。

 

卓が段ボールに気を取られていると
「よ~おこし~、一家族ぐらい引っ越してくるんかと思ったわ」

 

玄関のすぐ右側にあるフロントからひょこっと顔を出した女性が、段ボールに気を取られた卓を見て冗談まじりに声をかけて来たのだ。

 

この女性はこのペンションのオーナー夫妻の娘で|富士崎チカ《ふじさき》さんである。
妊娠しているためお腹は大きいが、妊婦とは思えぬ程パワフルに働く神戸屋の看板娘?なのだ。

「すいません荷物が多くて、改めてこれから春までよろしくお願いします」と頭を下げ深々と頭を下げた。

 

「スタッフの部屋は3階の屋根裏部屋やから、先に荷物運んでしまい」
そう言って大きなお腹を抱えながら部屋へと案内してくれた。

 

「荷物運んだら一旦下のフロントの所降りてきて」
そう言ってちかさんはフロントへ戻っていった。

 

ひとまず荷物を運んでしまおうと、再び階段を降り、若い男でも独りで持つのはやっとな程の段ボールをひとまず2階へと上げる。

3階へと繋がる扉を開けた卓は
「えっ!?」
と、思わず声を出してしまった。

 

扉を開けるとそこは半畳程しかない空間で、掃除機などの用具が納められていた。
そこにほぼ垂直と言ってもいいであろうはしごが掛かっている。
「まさか…」
卓はそのはしごを登ってみると、そこにはかなり広い屋根裏部屋があった。

「これは無理やなぁ…」
考えた末に中身を分割してようやく荷物を全て屋根裏へと運んだ。

 

長旅でかなりの距離を荷物を持って歩き、今度は急なはしごを荷物を持って乗り降り、すでに1日分以上の体力を消費していた卓だったが、さっと着替えを済ましチカさんの待つフロントへと降りていった。